作品タイトル 作者名 出版社
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「占星術殺人事件」 島田荘司 (講談社文庫)
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作品ジャンル(管理人の独断で決定)
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本格ミステリー (あるいは変人御手洗大暴走) |
あらすじ
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40年前に起こった、まだ解決していない連続殺人事件を占星術師(なんともうさんくさい肩書き)の御手洗が、友人の石岡から話を聞き、出版された小説などを読んで解決するストーリーです。女性のバラバラ死体が全国各地で見つかり、何やら呪術的な気配がします。女性たちの一部を集めて完全なる女性を作り上げようとしたのではないか、と思われるのですが、いったい真実は…? もちろん意外な犯人であり、驚きのトリックもあります。作者による「挑戦」もあり、本格ミステリーファンにはたまらない作品でしょう。というよりもミステリー好きで読んでいない人はいないのではないか、というくらいの作品です。 |
おすすめポイント
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なによりも御手洗の個性的なキャラクターが、この作品の特長だと思います。シャーロック・ホームズを彷彿とさせるような、知的ではあるのですが、ちょっとエキセントリックな所のある、何をやらかすか分からない得体の知れない人物です。その友人であり、イラストレーターの石岡はいつも御手洗の訳の分からない、とっぴな言動にとまどい、混乱させられ、とんちんかんな行動をとることになります。そうしては、御手洗にバカにされたりしてしまうので、ちょっと可哀想な人ですね。そういう御手洗こそ、比類無き変人ぶりで、友達といえる人は石岡くんくらいしかいないのですが。 この後、御手洗シリーズはどんどんパワーアップしてゆきますが、読後の衝撃という点ではこの作品以上のものはないのではないでしょうか。 |
心に残ったこの一言
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「もうそろそろ誰かを救ってあげてもいい頃だ」 ――御手洗潔 |
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特になし |