作品タイトル   作者名   出版社

「不思議の国の千一夜」   曽祢まさこ

   (講談社/文庫 全6巻)
作品ジャンル(管理人の独断で決定)
 ほのぼのメルヘン
あらすじ
 事情があって男の子として育てられた女の子のセブラン王子は、それなりの格好をすればすごい美人になるにもかかわらず、まったく女の子の自覚がなく、とても勇敢で男らしい(?)王子です。しかし大臣のダロスはセブランを女の子だと疑っており、セブランに変わって王位を狙おうとします。仕方なくセブランは小人の占いにしたがって、幸せになるために神馬のヘンデク=アトラタンを探す、当てのない旅に出ることになるのです。 そして旅の途中で出会ったミルテ姫と恋におちたり、おかしな殺し屋に狙われたり、人魚や半魚人と出会ったり、死の山にすむドラゴンと戦ったり、波乱万丈の冒険をします。はたしてセブランは無事に神馬を見つけ出し、ミルテ姫と結ばれる事が出来るのでしょうか…?
おすすめポイント
 この人の作品は基本的には「ホラー」や「オカルト」が多いのですが、これは例外。コメディータッチでとにかく面白いです。個性的すぎて笑っちゃうほどのバラの殺し屋や、可愛いけれど大ボケで世間知らずのミルテ姫など、登場人物が皆いきいきしています。一番まともなのはもしかしたら神馬のヘンデクかも。 かなり古い作品ですが、面白さはまったく色あせていません。今読んでも懐かしいだけではなく、何も考えずに誰でも楽しめる作品です。
 でも、よく考えると、セブランもミルテも女の子なので、ちょっとアブないストーリーですね(笑)
心に残ったこの一言
  「かならず神馬をさがしだすよ。そうしたらなにもかもきっとうまくいく、
    ほんとうにそんな気がするんだ」
――セブラン (1巻P123)
こちらもおすすめ!
 「呪いの招待状」(ぶんか社 1〜3 以下続刊)
 (旧シリーズ 朝日ソノラマ/リニューアル版 全10巻)

 10年の寿命と引き換えに、人を呪い殺してくれるというカイのシリーズがあります。こちらはホラーですが、クールな美形のカイや人形のマリーなど個性的なキャラクターとストーリーで面白いです。ホラーの好きな方はどうぞ。

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