作品タイトル   作者名   出版社

「赤ちゃんと僕」   羅川真里茂

  (白泉社/花とゆめ 全18巻)
作品ジャンル(管理人の独断で決定)
 ほのぼのコメディ(あるいは拓也の子育て日記)
あらすじ
 小学生拓也の母が、交通事故で亡くなってしまうところから始まります。遺された父と拓也は、まだ保育園児の弟のの面倒を見なくてはなりません。父は仕事があるので当然ほとんどは拓也がすることになります。自分自身遊びたい盛りの拓也なので、一日中泣いたりわがままを言ったりするばかりの実がイヤになることもしばしば。それでもかわいい弟のために頑張る拓也の姿は心を打ちます。はじめは泣いてばかりの実もだんだん成長してゆき、同時に拓也も少しずつ大人になっていくのです。
おすすめポイント
 どこにでもいそうな小学生の拓也と弟の実のまわりでおこる日常の出来事のストーリーがメインです。読み切り形式ですし、ストーリーもどたばたコメディーからちょっと心温まる回までいろいろあり、どんな方でも楽しめる作品です。この作品に出てくる人々はどれも皆、どこかにいそうな人達ばかりです。毎日を普通に過ごし、私たちと同じようなことを考えています。だから感情移入が出来るのでしょう。特に主人公の拓也は小学生にしてはしっかり者で、面倒見の良いお兄ちゃんですが、それでも実のわがままに泣いたり怒ったりする所は、まだまだ小学生なんですね。
 この作品はぜひ弟や妹がいる方に読んで欲しいです。面倒をみせられた経験があり、しかも「おにいちゃん(おねえちゃん)だからガマンしなさい」なんて言われたことのある方はぜひ、どうぞ。きっと拓也君と一緒に泣いたり笑ったり出来ることでしょう。
心に残ったこの一言
  「実がなんでも一人でやろうとしているのを見ると、何だか取り残されてく気がして無意識のうちに自分が泣きそうな顔してるんだ」
     ――榎木拓也 (2巻 P91)
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