作品タイトル 作者名 出版社
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「BANANA FISH」 吉田秋生 (小学館/フラワー 全19巻)
(小学館/文庫 全11巻) |
作品ジャンル(管理人の独断で決定)
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アクションものinUSA(あるいはギリギリ友情物語) |
あらすじ
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これは「バナナフィッシュ」という麻薬に関わることになってしまった少年アッシュと英二との友情と戦いの物語です。そのはずですが、ストーリーが進むにつれて、バナナフィッシュはどこかに行ってしまって(笑)、アッシュの周りの起こる出来事が中心になってゆきます。 アッシュは本当は傷つきやすく、繊細な少年なのですが、彼の天才的な頭脳と、スナイパー並の射撃の腕を見こまれてしまい、マフィアのボスがどうしても手にいれようとします。彼はそんな生活はしたくないと思っても、否応なしにまき込まれてしまうのです。アッシュとしては自分を連れ戻そうとするボスから逃げるために、仕方なく襲ってきた相手を殺してゆくことになります。 そうして、数限りなく人を殺してゆくアッシュは、自分がそういう世界でしか生きられない人間なのだ、とあきらめかけていた時、英二と出会うことになります。英二はごく普通の日本人で、当然ながら銃など持ったこともなく、銃撃戦なんて見たこともない生活を送ってきました。それがアッシュと関わるようになり、そんな世界で、運命と孤独に闘っているアッシュの支えになりたいと思います。そして英二もアッシュの戦いにまきこまれて、傷ついたり、危険な目にあったりするのですが、それでも二人の友情は変わらないままなのでした。 |
おすすめポイント
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純粋で真面目、いつでも一生懸命な英二が、一見すると、怖いものなど何も無いように見えるアッシュの孤独や苦しみを知った時に、どうにかして彼を救ってやりたいと思うようになります。今まで自分が住んでいた平和で穏やかな日本とは、まるで違う環境の中でも、アッシュのそばにいたい、と願う英二の姿に、心を打たれます。そしてアッシュも何の見返りもなく、自分のことを想ってくれる英二に、次第に心を開くようになっていき、ごく普通の少年らしい顔を垣間見せてくれます。それがまた魅力的なのです。 二人の友情がメインストーリーですが、その他にも魅力的なキャラクターがたくさん登場して、話を盛り上げてくれます。私は妖艶な美形の月龍がお気に入り。 |
心に残ったこの一言
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「”そばにいてくれ”ともう一度言わせたいのか?」 ――アッシュ・リンクス (11巻P111) |
こちらもおすすめ!
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「YASHA―夜叉」 (小学館/フラワー 1〜8巻 以下続刊) 遺伝子操作されたため、人間離れした能力を持つことになった双子の物語です。「BANANA FISH」のキャラクターも登場しますよ。 |