読書日記(番外)

ファイナルファンタジー9のプレイレポートです。
思いっきりネタバレですので、ご注意を。

 ◆FF9日記

第一印象
 ビジュアルは文句なしに○
 オープニングから、美しいです。
技術的に8からそれほど変わったとは思いませんが(ムービーなどを見ても)これがPSの限界か、とも思いますし。実際にこれ以上美しい映像のゲームは他に見当たらないくらいです。PSではね。PS2だともっとすごいんでしょうが。
 全体の色使いや建物の雰囲気、世界観などは7,8でほとんど無視されていたFFらしさを感じさせてくれました。
 逆に7,8しかプレイしていないファンは抵抗があったのでは?最初からずーっとやっている私は懐かしくて良かったです。

 そしてなによりファンタジー世界の復活。これが大きかったですね。7,8はどちらかといえばSFであり、かなりリアリティを重視していたと思います。でもそんな世界で魔法や召喚が出てくるのはちょっと変。マテリアの力…?とは言ってもねぇ。だから今回でやっと元に戻ってくれたか、という感じです。いちおう名前もファイナルファンタジーなんだから。(こういう名称はシリーズ化するとあまり意味がないことも多いですが)。
  それにクリスタルも復活してくれてうれしい限り。期待大。

 というわけで、ずーっとこういうFFを待っていた私なのですが―。
かなり期待してプレイしたその後の感想は↓をどうぞ。

ストーリー
 どこかで見たような…?
 こういうファンタジーのストーリーはだいたい似通ってしまうのは、ある程度は仕方がない事です。ファンタジー世界の枠があり、こういうものだ、というイメージが固まってしまっていますから。そしてもちろんRPGということでの制約もありますしね。しかし今までのFFはそれを乗り越えてきたのではないですか?1〜6は同じようなファンタジー世界でもどうにかして違いを出そうとする努力が感じられました。
 それが今回の9にはまったく感じられません。はっきり言って4,5,6をあわせただけのストーリーです。しかも出来は落ちます。ボリュームもあるようで実はムービーがほとんどですし。かなり期待しただけに、残念としか言いようがありませんでした。
 そして個性的なキャラクター達がせっかく揃っているのに、それぞれのイベントがあまりなかったのも気になります。フライヤ、サラマンダー、エーコあたりはもう少し掘り下げて欲しかったです。
 ただ、これは私がシリーズを通してプレイしているので感じた事かもしれません。これが初めて、あるいは7以降しかしたことがない、という方であれば素直に楽しめるのかも。
 
システム
 ほぼ完璧ですね。
 操作は分かりやすいですし、アイテムやアビリティの説明もモーグリがしてくれますしね。この説明文を見るのも楽しみのひとつです。説明書をいちいち見なくてもいい、だけでも親切設計。初めての人でも迷う事はないでしょう。ただ、気になったのはフィールドから町に入るときと飛空艇(チョコボ)に乗る時がおなじ○ボタンなので思うようにいかなかったことが、かなりありました。(コンフィグで変えられましたっけ?だったらごめんなさい)
 アビリティのシステム自体は良かったです。特性が装備についていることでその人らしさが出ていたと思います。マテリアの場合は付け替えれば誰でも何でも出来てしまって面白くなかったので。便利ですけど。
 バトルは読み込みが遅いのはどうにかなりませんかね。私がバトルがあまり好きではないので、よけいにそう思うのかもしれませんが、バトルシーンにそれほど美しい背景なんていらないです。それよりも早く表示して欲しい。しかもL1+R1で必ず逃げられないのもつらかった。お金落としてもいいので逃がしてくれーと思ったことが何度もありました。「エンカウントなし」せめて「半減」欲しかったです。(無かったよね?)
 それからトランスはほとんど意味ないですね。それほどすごい事が出来るわけでもないし、うまくボス戦に合わせられないし。「とんずら」のコマンドを入れちゃってからトランスされてもねぇ。逃げるだけー。

キャラクター

 ジタン

 ロックでしょ?
 調子が良くっていいかげんに見えて、実は結構過去を背負っていたりして。ロックでしょう、ほとんど。ま、彼が明るいキャラクターなので今回のストーリーが暗くならずにすんでいる感じではあります。7,8の暗くてうじうじ悩みがちの主人公よりもずっとマシですね。やはりRPGの主人公は明るく元気でなくっちゃ。でもあのしっぽは何の意味があったの?大猿に変身するとか…?

 ガーネット

 ダガーはないでしょう。
 お姫さまというキャラクターはファンタジーには欠かせません。世間知らずなため天然ボケなのもかわいらしい所です。ただダガーはないでしょう。適当にボタンを押していて「ダガー」にされてしまった方も多いのでは?泣くって。私はしっかり変えましたよ。武器の名前にしたってレイピアとかメイスとかならねぇ。
 しかし彼女は何とも自分勝手というか、無鉄砲ですね。ジタン振りまわっされぱなし。ストーリーの進行上、仕方がない部分はあるとしても…。顔がリノアと同じだ、と思いました。だから髪を切ったのか。

 スタイナー

 そのままでいいんじゃない?
 いわゆる騎士ですね。彼は自分の意志がない、というけれど、誰かに仕えるというのはそういうことなのでは?逆にみんなが自分の意志で行動したら大変な事になってしまいます。だから彼のブラネ女王を信じたい、裏切れない、という気持ちは当然の事でしょう。かえって簡単に気持ちを変えたりするほうがおかしい。私としてはスタイナーはこれでいい、と思います。

 ビビ

 このストーリーの真の主役。
 彼がいなかったら、このストーリーは最悪の結果に終わっていたことでしょう。彼と黒魔道士たちの存在が素晴らしいと思います。何のために生きるのか、そして死という重いテーマに真っ向から立ち向かってくれました。かわいらしい外見に似合わず、なかなかしっかりした子ですね。好きです、ビビ。ありがとう、ビビ。

 フライヤ

 謎の人。
 えーっと、あまりよく分からないキャラクターでした。いろいろ過去がありそうで、その割にあまりイベントもないし。もう少しエピソードがあると良かったな。フラットレイという人物も意味不明。口調もおかしいぞ。竜騎士っぽくないのが残念ですね。

 サラマンダー

 結構つかえる。
 ジタンのせいでおたずね者にされてしまった、かなり間抜けな人。そりゃ、ジタンを恨んでも仕方がないですね。彼もいろいろありそうだったのですが…。ただバトルでは結構使えますね。攻撃力はあるし、しかも回復も蘇生も出来る。それにオーラが便利でした。結局ただの戦闘要員になってしまいました。

 エーコ

 リディアじゃない?
 彼女ももう少しエピソードが欲しかったです。ジタンを好きになってガーネットともめる何てのはいらないから。もう三角関係飽きました。FF多すぎです。彼女は召喚士としてのイベントがいろいろ出来たと思うんですが。そうするとますますリディアになるので避けたのかなぁ。今回はガーネットも召喚できるので彼女の意味が薄れちゃいましたね。 ガーネットは召喚できなくてもよかったのではないか、と思います。それでも二人が同じ一族だというストーリーは出来たでしょうし。

 クイナ

 幸せな人。
 食べていればいいという、単純明解で、すがすがしいほどです。しかし彼はほとんど意味のない人でしたね。もう少し活躍する場があってもよかったと思います。ただこういう人がいると場がなごむから?お笑い要員でしょうか。もう少しちゃんと育てれば戦闘要員にもなったんでしょうが、その気力はありませんでした。

 クジャ

 分かります、その気持ち。
 自分が死んでしまうと世界は終わりですもんね。死んだ後に世界が滅亡しようと、どうでもいい、と思う気持ちは誰にでも少しくらいはあるのではないでしょうか?だからといって皆を道連れにしようとまでは思いませんけどね。彼なりに必死だったのだな、と。ところでガーランドって結局なんだったの?

ミニゲーム・イベント

 ATE−アクティブタイムイベント

 コントですか? 
 ほとんど意味ないですね。もう少しストーリーに関係のあるイベントが見られると良かったんですが。見ないとエンディングに影響が出るとか。それほどたくさんイベントがあるわけでもなかったし。ま、ないよりマシと言うくらいですね。

 チョコボイベント

 可愛いので○。 
 
結構いいものを掘り当ててくれるので、早いうちに育てれば役に立ってくれますね。ただストーリーにはまったく関係なし。モグネットとは絡みますけどね。やはりそれほど意味ないです。ただ「ここほれ!チョコボ」は面白かったのでハマりました。宝さがしっていいですね、やっぱり。

 モグネット

 モーグリの名前が笑えます。
 
これはストーリーを作ったのが、今ひとつだったと思うんですが。私としてはあまり意味のない手紙でもいいので、たくさん配達したかったんです。それが途中から「手紙が配達出来なくなる」というイベントになってしまったので、つまらなくなりました。「最近メールが来ない…」なんて現実世界でもやっているし。せつないです(T_T)。ただこれでポストペットの気持ちが分かったような気が…(笑)。

エンディングを迎えて
 全体的なこと―。
 序盤はストーリーも良かったんです。霧に閉ざされた大陸から、広い外の世界に出ていく、というのは、ガーネットやビビのキャラクターのコンセプトとも合っていましたし、これこそがこの作品のテーマなのだな、と思わせました。しかしそうではなかったみたいで、次第につまらなく…。
 そしてクリスタルですね、問題は。今回はクリスタルがメインではなかったのでしょうか?全然でてこないなー、とおもっていたら、あの扱いでは、がっかりです。せめて主人公達ともクリスタルが絡んでくれたら良かったんですけどね。
 ただ、無駄に人が死なないのはよかったです。やはり死というものが、今回のテーマの一つであったので、簡単に死なせないでくれてほっとしました。FFはどうも無駄死にが多いような気がするんですよね。
  懐かしいものが多かったのは、昔からのファンとしてはうれしかったです。音楽や名前(ギルガメッシュ、ミンウ、ヨーゼフ、ドーガ、ウネ…)など思わずうれしくなる要素が入っていました。 でもきっと違う世界の話だよね?

 いろいろ書いてきましたが。
 やはりシリーズ物の宿命として、どうしても前作よりもいいものを、と望んでしまうので、作る方は大変だろうと思います。それが9ともなれば、どんどん望みはエスカレートするばかりですからね。クオリティが高くて当たり前、という所もありますし。ですがその期待をいい意味で裏切るものを作ってほしい、と思います。
 はまらせてください。お願いします。

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